コラム記事一覧
くまもと先生による学校における「ケース会議」のススメ
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ケース会議/事例研究会を実施する際に守りたい約束ごと
ケース会議や事例研究会が発表者や参加者にとって満足いくものとなるかどうかには,いくつかのポイントがあると考えられますが,ここではその中の主なものを挙げていきます。これを会議の最初に「約束ごと」として全員で確認することが望 […]
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ケース会議と事例研究会の異同
ケース会議と同じようなものとして「事例研究会」があります。事例研究会も,ある事例を「個別に深く検討することによって,その状況の理解を深め対応策を考える」ものといえます。一方で,目的や参加者や人数,事例提供者や開催時期,進 […]
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ケース会議で得られるもの(続き)
ケース会議で得られるものの第3として,対人援助職の職業人としての成長があります。教員の仕事は対人援助職の1つです。対人援助職の特徴は,まったく同じ状況・現象は二度と起こらない,ということです。毎回毎回,毎日毎日,新しいこ […]
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ケース会議で得られるもの
ケース会議や,事例検討会を行うことで得られるものについて書かれたものを読むと,多くの研究者に一致しているのは,およそ次の3点にまとめられます。 事例理解の視点を得る(見立て) 問題解決策や支援策を見いだす(プランニング) […]
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なぜ学校でケース会議をするの?
昨今,児童生徒が示す困難や問題は多様化・複雑化してきています。さらに,社会やテクノロジーの変化・発達によって,児童生徒や教員を取り巻く環境も日々変化しています。 これらの変化のすべてに対応することは,個々の教員だけで […]
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ケース会議とは
生徒指導提要(平成22年,p109)によれば,ケース会議とは, 「事例検討会」や「ケースカンファレンス」とも言われ、解決すべき問題や課題のある事例 (事象)を個別に深く検討することによって、その状況の理解を深め対応策を考 […]
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伊藤博之先生の「知ってるようで知らない教育の話」
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「学び」の深層⑩ー【おまけ】なぜ「じゅぎょう」は「授業」と書くのか?ー
辞書を引いてみると「受業」という言葉があることがわかります。師匠は「授業」、弟子は「受業」するのです。それなのに、多くの人は、英語で言う”class”の訳語として「授業」を当てることに疑問を持ったことはないでしょう。しか […]
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「学び」の深層⑨ー「学び」と「學び」は全く異なる!ー
これまで見てきたように、おなじ「まなび」でも、「教えない教育」における「學び」と「教える教育」における「学び」は、まったくもって似て非なるものであることがお分かりになるでしょう。 ところが、現代日本に住む私たちの底流で「 […]
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「学び」の深層⑧ー「教えない教育」⑤:「読書百遍」ー
寺子屋/手習所で行われていた「學び」の中心は、読み書きをまなぶ「手習」(てならひ)と、アドバンスなものとしての「素読」(そどく)でした。 「手習」は、お師匠さんに与えられた手本をひたすらその読みを繰り返しながら模倣するこ […]
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「学び」の深層⑦ー「教えない教育」④:「敎へ」と「學び」ー
「教えない教育」において、師匠の行う「敎へ」は、モデルの提示、モデルと弟子の行為の差の指摘(多くの場合は叱責)、差がなくなった場合に次のモデルの提示へと進むというものだけです。ここには、現代日本人が想定する意味での「教え […]
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「学び」の深層⑥ー「教えない教育」③:「學び」の語源ー
さて、この「學び」とは語源から見るとどんなものでしょうか。 日本の土着的な語源的には、「まねび」(真似び)となります。同じように「習ふ」は「ならふ」(倣う、慣らふ、馴らふ)です。[「真(まこと)に習う」から「まなぶ」がで […]
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「学び」の深層⑤ー「教えない教育」②:「守破離」ー
武道や芸道において、 「守破離」(しゅ・は・り)という言葉があります。 これは、先に示した「稽古」の進捗段階を示すものです。師匠の示すものを己を無にして徹底的に真似し尽くす(=一体化する)努力をひたすらに続ける […]
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「学び」の深層④ー「教えない教育」①:「稽古」ー
武道や芸道の世界においては、一般的には師匠と弟子という関係が結ばれます。その上で、師匠は弟子に「稽古をつける」ことになります。「稽古」とは、文字通り「古」(いにしえ)を「稽」(かんが)えることです。具体的には、師匠がある […]
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「学び」の深層③ー「教える教育」と「教えない教育」ー
「學び」:伝統的な「学び」を支えていたのは「教えない教育」と表現すべき教育のスタイルでした。それは、明治期以降の「教える教育」が当たり前になっている現代日本人にはなかなかイメージできないもののようです。1世紀半の時を経た […]
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「学び」の深層②ー「學び」:伝統的な「学び」ー
日本がまだ近代西洋文明の大波に洗われる以前、日本には西洋流の近代学校は存在していませんでした。その代わり、藩校(武士階級)や寺子屋/手習所(庶民階級)という土着的に育まれてきた独自の教育機関が作り上げられていました。 ち […]
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「学び」の深層①ー「学び」には新旧2種類あるー
佐藤学氏の「学びの共同体」論以降、教育界では「学習」に代わって「学び」という呼称(概念)が大流行(おおはやり)です。 確かに、現在、「学習」という呼称には、教師が主体となって行う一斉教授を児童・生徒が受動的に受けることを […]
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カウンセリングって何?by 松本先生
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カウンセリングってどんな関係?(8)
カウンセリングの専門的な理論と実践って、上手に話を聴く技術を学ぶこと?と思われたかもしれませんね。でも、その話を聴く人は自分自身ですから、カウンリングの勉強は結局自分を見直すことになるのかもしれません。また、さまざまなカ […]
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カウンセリングってどんな関係?(7)
カウンセリングは、このように答えが簡単には出せないような個人的な相談事を一緒に考えてくれる関係だったりします。カウンセラーは、相談している人もまだはっきりしていないような気持ちを分け持って、それが何なのか一緒に考えてくれ […]
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カウンセリングってどんな関係?(6)
答えがすぐに見つかりそうな相談よりも、例えば、「世間で正しいと言われていること」と「本当の自分の気持ち」の間にある葛藤で困ってしまっているといったような、一人で考えていると堂々巡りになって、混乱してしまいそうな相談がある […]
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カウンセリングってどんな関係?(5)
カウンセラーは、基本的に相談に来た人が、自分で解決の方向を考えることができると思っています。もちろん、人によって考える内容や程度はさまざまでしょうが、それぞれに応じて考えたいことがあるから相談に来られているのですから、そ […]
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カウンセリングってどんな関係?(4)
相談する方は専門家はよく知っている人なんだから、「どうやったらうまくいきますか」と問えば、「こうしたらうまくいきますよ」と答えてくれることを期待しますよね。でも、カウンセラーという人たちは、 「~なお気持ちなんですね」と […]
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カウンセリングってどんな関係?(3)
相手の役に立つなら、時には説教してもいいのではないかと思いますよね。でも、皆さんのイメージどおりカウンセリングではそのような関係にはしません。 カウンセリングに近いことばにコンサルテーションがありますけれども、コンサルテ […]
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カウンセリングってどんな関係?(2)
心理相談の専門家にカウンセラーがいます。相談の専門家なんだから、うまくアドバイスができる人なんでしょうか。専門的なカウンセリングっていうのはどんなものなのでしょうか。心理療法というのもあるけれど、ちがうものなんでしょうか […]
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カウンセリングってどんな関係?(1)
ひとに相談することってありますよね。いろいろ心配事を聞いてもらって安心できることもあるし、どうしたらいいかアドバイスをもらってどうしたらいいか、この先のことがみつかったりすることもある。何も言わないでただ聞いてほしいとき […]
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理解をもたらすカリキュラム設計とは by 奥村先生(現,京都大学所属)
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理解をもたらすカリキュラム設計とは?⑤ー「本質的な問い」とは何か?ー
「逆向き設計」論の考え方に基づけば、単元目標の中核に位置する重点目標を「(永続的)理解」と「本質的な問い」とに整理することが求められます。このうち、「本質的な問い」とは、子どもたちが「理解」に至るような教科の探究や「看破 […]
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理解をもたらすカリキュラム設計とは?④ー「理解」の重要性?ー
「逆向き設計」論では、子どもたちに「理解」をもたらすことが重視され、目指されています。なぜ、「理解」なのでしょうか。 「逆向き設計」論を提唱するウィギンズ(Wiggins, G.)らは、「理解するとは、物事の意味をとらえ […]
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理解をもたらすカリキュラム設計とは?③ー「逆向き設計」論は子どもにとっての意味を問う?ー
教師は、単元やカリキュラムを設計する際、「どのような目標を設定し、どのような評価方法を考え、どのような指導を計画しよう」というように、自分を主語にして考えがちです。もちろん、教師が自身の指導計画を設計していくため、そのよ […]
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理解をもたらすカリキュラム設計とは?②ーなぜ「逆向き設計」論は「逆向き」と呼ばれる?ー
「逆向き設計」論が「逆向き」と呼ばれる理由は2つあります。 1つ目は、単元末や学年末といった最終的な子どもたちの姿から遡って(逆向きに)単元やカリキュラムが設計されるためです。2つ目は、時に授業の後で考えられがちであった […]
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理解をもたらすカリキュラム設計とは?①ー「逆向き設計」論とは何か?ー
「目の前の子どもたちに生きて働く学力を育んでいきたい」 これは、おそらく教師の誰もが持つ願いではないでしょうか。 ここで紹介する「逆向き設計」論とは、育てたい学力を本当に子どもたちに保障するための計画を「意図的」に設計す […]
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谷田先生と中学校道徳科の目標を再確認しよう
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2 道徳的諸価値についての理解を基にする 指導の際には……?
道徳科の中で道徳的価値の理解のための指導をどのように行うのかは,授業者の意図や工夫によるが,自立した人間として他者と共によりよく生きるための基盤となる道徳性を養うには,道徳的価値について理解する学習を欠くことはできない。 […]
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2 道徳的諸価値についての理解を基にする 道徳的価値について理解するって……?
道徳的価値について理解するとは,発達の段階に応じて多様に考えられるが, 一般的には,道徳的価値の意味を捉えること,またその意味を明確にしていくことである。思春期にかかる中学生の発達の段階においては,ふだんの生活においては […]
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2 道徳的諸価値についての理解を基にする 道徳的価値って……?
道徳的価値とは,よりよく生きるために必要とされるものであり,人間としての在り方や生き方の礎となるものである。学校教育においては,これらのうち発達の段階を考慮して,生徒一人一人が道徳的価値観を形成する上で必要なものを 内容 […]
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1道徳教育の目標に基づいて行う あらためて道徳科の目標とは……?
そして,主体的な判断に基づいて道徳的実践を行い,自立した人間として他者と共によりよく生きるための基盤となる道徳性を養うことが道徳科の目標であ る。このことは各教科等における道徳教育でも同様であり,道徳科がどのよ […]
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1道徳教育の目標に基づいて行う 教育基本法との関係は……?
道徳科も学校の教育活動であり,道徳科を要とした道徳教育が目指すものは, 特に教育基本法に示された「人格の完成を目指し,平和で民主的な国家及び社会 の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成」(第1条)で […]
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1道徳教育の目標に基づいて行う 総則では……?
道徳教育は学校の教育活動全体を通じて行う教育活動であり,その目標は,「第 1章 総則」の「第1 中学校教育の基本と教育課程の役割」の2の(2)に以下のように示している。 「道徳教育は,教育基本法及び学校教育法に定められた […]
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第2節 道徳科の目標 道徳科の授業では……?
また,各教科,総合的な学習の時間及び特別活動では,それぞれの目標に基づいて教育活動が行われる。これら各教科等で行われる道徳教育は,それぞれの特質に応じた計画によってなされるものであり,道徳的価値の全体にわたって行われるも […]
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第2節 道徳科の目標 道徳科がめざすものは……?
道徳科が目指すものは,学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育の目標と同様によりよく生きるための基盤となる道徳性を養うことである。その中で,道徳科が学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育の要としての役割を果たすことができる […]
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第2節 道徳科の目標⇒どんな記述……?
中学校道徳科の目標を再確認しよう 『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 特別の教科道徳編』(平成29年7月)〔文部科学省〕をあらためて読んでみよう。(一部抜粋) (「第3章 特別の教科 道徳」の「第1 目標」)&n […]
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若手教師の成長を支える先輩教師の関わり by 山中先生
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「メンタリング」と「コーチング」
広く知られた人材育成の方法に,「メンタリング」と「コーチング」があります。これら2つの方法をめぐっては,その定義や両者の関係性という点で研究者の間で相違があるのですが,たとえば次のように定義されています。メンタリングとは […]
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「優れた教育実践者」と「優れた教師教育者」
プロスポーツの世界で,スーパースターだった選手が指導者として必ずしも成功しないというケースが時折見られます。「名選手,名監督にあらず」などという言葉もあるようです。 これはなにもプロスポーツの世界に限ったことではなく,教 […]
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暗黙知に支えられた職業の人材育成
暗黙知に支えられた職業の人材育成は容易ではありません。いったん自転車に乗れるようになると人は,自分の自転車の乗り方はこれでいいのかとか,もっとうまい乗り方があるのではないかとか,あまり考えなくなります。教師の場合も基本的 […]
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教師の仕事と「暗黙知」
教師の仕事は難しい。そういわれるのには,教師の専門性が曖昧であること(すなわち,優れた教師の定義が多様であること)が関係していると考えられています。大学を卒業したばかりの新人に学級担任の職務を任せることができるのも,専門 […]
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伊藤博之先生の「知ってるようで知らない教育の話」ー2
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「しつけ」には2種類ある。
このように、実は「しつけ」には、①管理者がおらず機会教授的に「緩やかに」行われるものと、②管理者の監視の下、体罰も辞さず「厳しく」行うものの2種類があったわけです。 そして、①は家庭や地域社会で、②は職場で行われ […]
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「行儀作法」は特定の職業の技能
そもそも、「行儀作法」というものは、日本において上流階級(武家やそれに準じるもの(豪商など))において求められるものであって、それ以外の一般庶民には贅沢品、無用の長物でしかないものでした。 生産性がまだ低い社会か […]
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「しつけ」を語源的に見てみると。
辞書(『大辞林 Ver.4』)に示された「しつけ」の3つの意味の関係を読み解いてみると次のようになるでしょう。 ③作物を整然と「植え付ける」 → 着物に糸を等間隔に直線的に刺す(=縫う) → 着物を縫う上で、最初 […]
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「しつけ」を辞書的に見てみると。
辞書(『大辞林 Ver.4』)的に確認してみると、「しつけ」は次のように説明されています。 ①子供などに礼儀作法を教えて身につけさせること。また,身についた礼儀作法。«躾»「―の厳しい家庭」「店員の―が悪い」 ②本縫いを […]
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「しつけ」は日本固有の文化。
しつけの漢字表記は「躾」です。漢字の成り立ちを詳述するまでもなく、「身」を「美しく」見せられるように他者が導くことです。 この際、念頭に置かねばならないのは、この「躾」という文字は国字である、すなわち、中国や朝鮮か […]
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「しつけ」の深層①―「しつけ」を巡る誤解2件
虐待を責められた親の多くがする言い訳(正当化)が「しつけの一環だった。」です。その前提には、しつけは(場合によっては)暴力を伴う「厳しいもの」という発想があるのでしょう。 また、青少年の不祥事ニュースを話題にしたとき、 […]
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道徳科における多面的・多角的な思考を促す対話活動とは?
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支持的風土(道徳的雰囲気)
最後に、道徳的雰囲気は醸成されているか?である。これは話し合う以前の学級経営の問題でもあろうが、「なんでも話せる雰囲気はあるのか」「クラス成員一人一人が大切にされているのか」は多様な考えを引き出し、認め合うのに欠くべから […]
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話し合いのルール
さらに、その話し合いを円滑にスムースに進行していくのに必要なことは何か。それは、話し合いの進め方はわかっていることであろう。 話し合いを円滑に結論に向かって進めていく以上、それぞれが個々バラバラに勝手に自分の意見を主張し […]
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自分の考えを書いたノート
さて、では具体的に話し合いを進めていく際に必要になることは何か。それはやはり自分自身の考えをしっかりと主張できることであろう。そのためには“自分の考えを書いたノートやメモ”が必要になってくる。“考える素材はあるのか?”と […]
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テーマの把握
次に“テーマの把握”である。子どもたちは何について話し合うのか分かっているのか?例えば、「本当の自由とは何か?」「思いやりとは何か?」というような話し合うテーマや議題を理解しているのかどうかきちんと把握しておく必要がある […]
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話し合う必然性
あらゆる活動が主体的に行われる時には、必ずと言っていいほど、それは欲求と必然に根ざされている。これがきちんと保障されていることが大切である。この欲求と必然は、およそあらゆる活動の原動力となるからである。その最も分かりやす […]
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言語活動において、子ども主体の学びを展開するための、交流活動のポイント
道徳科では、子ども主体の学びを展開するためには、言語による交流活動を活発にすることが大切ある。そのためのポイントには、以下に挙げる5つがとりわけ重要となろう。すなわち、①話し合う必然性があること②テーマをきちんと把握でき […]
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森本先生の"ここから始めるキャリア教育"
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誰の基礎的・汎用的能力を育てるのかという話
■中教審の答申では,基礎的・汎用的能力について,重要なこと(と私が考えていること)が2つ示されています。 1.これらの能力をすべての者が同じ程度あるいは均一に身に付けることを求めるものではない。 2.これらの能力をどのよ […]
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キャリア教育の視点のはなし
■兵庫県教育委員会から出されている本を紹介します。 ■ひょうごキャリア教育指導事例集~兵庫型『体験教育』を活かしたキャリア教育の推進」という本です。ダウンロード版もあるので良ければ入手してください。似たような事例集は各自 […]
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キャリア教育の実践のための土台のはなし
■キャリア教育の講義の中で,キャリア教育の実践例を紹介していると、受講生から次のようなご意見をいただきました。 在籍校のキャリア教育の授業とか、キャリアノートは、どこかの団体から表彰されたくらい「いいもの」らしいですが、 […]
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キャリア教育の実践例のはなし
■キャリア教育、どんなことをやればいいんでしょうか?という質問をいただく機会がありました。 ■キャリア教育の取組みを表彰する制度は3つあります。 1.キャリア教育優良教育委員会、学校及びPTA団体等文部科学大臣表彰キャリ […]
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名言・格言から教育を考える by松田先生
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子どもという存在
子どもの権利条約は、子どもの基本的人権を国際的に保障するために、1989年の国連総会において採択された条約です(日本の批准は1994年)。そこでは、「生命、生存及び発達に対する権利」「子どもの最善の利益」「子どもの意見の […]
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教師という仕事
自らの知識・技能を絶えず刷新していくことができる「学び続ける教師」が、求められています。「学び続ける教師」が強く要請されている背景には、近年の急速な社会の変化があるとされています。 ここで紹介したディースターヴェークは、 […]
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教育という営み2
教育の名言を紹介するときに、フランスの詩人ルイ・アラゴンのこの言葉は外せません。1943年11月に、フランスを侵略していたナチスによって、ストラスブール大学の教授や学生が銃殺されるという事件が起きます。ナチスによって、大 […]
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教育という営み1
上述の詩は、兵庫県の但馬地方で小学校教師をつとめた東井義雄の残した言葉です。 東井は、子どもたちの「がんばり」を正しく評価できないことに苦心していたなかで、子どもたちのがんばりを反映できるよう「通信簿」の改造に乗り出しま […]
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名言・格言から教育を考える
「人間は教育によってはじめて人間となることができる。」 カント「教育学講義」伊勢田耀子訳『カント教育学講義他』明治図書、1971 年、15 頁。 この言葉は、人間にとっての教育の必要性と可能性を端的に表す言葉 […]
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たけにしあこ先生の心理学からみた学級経営のヒント集
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「決定の誤り」を回避する
高価な買い物をしたときのことを思い出してください。自分にとって大事なモノ・趣味的なモノ・ここ一番!と、気合いを入れた買い物です。そういうときは大抵、複数の候補を吟味しますよね。あれやら・これやら・うーーん、と唸って「決め […]
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「しかる」以外に行動を抑える方法
抑制したい行動を「しかる」ことで抑えても、教師の見ていないところで再発する。 以前「しかる」ことによる行動の抑制が弁別学習によって無に帰するというお話をしました。(「しかられる手がかり」=第1期参照) 「しかる」ことは、 […]
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自分でついた嘘を信じる子
みなさんは「ついた嘘を認めない子」に遭遇したことはありませんか。 もはやバレバレになっているのに、本人はあくまで「本当にそうだったのだ」と繰り返す子です。もちろん認めた後のことを考えて“自白”しない場合もあるでしょう。け […]
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認知的不協和理論
知らず知らずのうちに、まわりの見方を変えて、自分にとって心地よい認識世界をつくる。 フェスティンガーさんの認知的不協和理論は、このような認知整合の働きを明快に説明する理論として超有名です。今回は、この理論の概要をお話しし […]
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まわりの見方を心地よく整える
みなさんは「知らず知らずのうちに親しい人と同じものを好きになっている自分」に気づいたことはありませんか? 最初はどうってことなかったのに、ふと気づくと友人の推しているモノをいいなと感じていたり、共通の趣味になってしまっ […]
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学級経営を科学する
学級経営で悩んでいる。学級経営を上手にしたい、上手になりたい。 そういうとき、あなたはどうしますか? こっそり隣の学級を観察しますか? 上手な先輩にアドバイスをもらいますか? 学校現場での学級経営は、経験や直感が幅をきか […]
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覆面をつけた攻撃者たち
古い映画ですが、A.パーカー監督の「ミシシッピー・バーニング」(1988)を観て、「ほぇー。実験とそっくり同じだ」と思いました。実験というのは、社会心理学者P.ジンバルドーさんが行った「匿名性と攻撃」の実験です。 映 […]
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教室と「割れ窓」
幼少時の社会的学習は「その人」を作り上げていく過程で大きな影響をもたらします。前回まで、攻撃という反社会的な側面の話題が多くなってしまいましたが、当然、良い方向の社会的学習もたくさんあります。というか、幼少時に「向社会 […]
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人は社会的環境によって作られる
攻撃性が高く、他人に対処するすべとして攻撃を多用する子どもは、そういう性質をもって生まれてきたわけではありません。社会的学習の結果によるものです。社会的学習とは、社会的環境からの影響で成立する学習全般のことです。観察学 […]
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子どもの攻撃性を高める映像
「攻撃性」は、「攻撃行動」と異なります。攻撃行動は、誰かを傷つけようとする意図でなされる行動そのものです。一方、攻撃性は、攻撃行動を引き起こす心の中の状態です。「攻撃性が高い」とは、手段を選ばず、人を傷つける行動に出や […]
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暴力を見て学ぶ
こどもは真似をするのが大好きです。お母さんごっこやヒーローごっこ、先生のちょっとした口まねや、家族の何気ない立ち居振る舞い、こんなことまで見ているのかと驚くほど、まわりの人をいろいろ真似ます。 「真似る」というのは、大 […]
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「環境のコントロール感」が大事
セリグマンさんの実験の続きをお話ししましょう。 行動をやめたまま電流を受け続けたイヌを実験ケージから出して、もといた犬用ケージに戻します。実験前、イヌは広いケージの中を駆け回ったり、外の様子を興味深げに窺ったりして活発で […]
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「やってもダメだ」を学習する
中学生になると、試験や成績ががぜん気になり出します。これは本人も親御さんも先生もです。小学生時代とは違って、自分の位置が相対化され、先には受験もちらちらします。早い時点で苦手科目を克服したいと関係者全員が思うのですが、な […]
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おまじないも時に必要
このエッセイを書いている2021年7月、2020東京オリンピックが開催されています(文にするとちょっと奇妙ですけど)。晴舞台に立つアスリートさんたちを見るにつけ、わたしには想像もつかない研鑽を積んできたかっこよさに、思わ […]
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しかられる手がかり
子どもの行動を抑制する必要がある場合「しかる」ことは有効です。しかし、罰によって子どもの行動を変えようとするとき、しばしば困った事態が生じます。見かけ上は行動が変わって見えても、その実、変わっていない。つまり、先生の見て […]
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「むりやり」では何も変わらない
みなさんは水族館でショーを見たことがありますか? わたしはショータイムのアナウンスが聞こえるとプール目指して駆け出すタイプです。イルカさんやアシカさんの可愛い姿、びっくりする芸。活き活きと動き回って、彼ら自身も楽しそうで […]
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「続ける」はよろしくない
とある教師が学級経営に関して「子どもをいっぱいほめてあげたい」「ほめて子どもを育てたい」と、わたしに言いました。とても素敵な先生だと思います。教師と子どもの関係は、相互影響的です。ほめられた子どもが嬉しそうな顔を返すと、 […]
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「ほめる・しかる」のメカニズム
上手にほめる、上手にしかる。教師として身につけるべきスキルとして、よく言われる言葉です。ほめることで良い面を伸ばし、しかることで悪い点をなくすことができる。このことを経験値として持っている教師は多いのですが、なぜ、ほめる […]
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「話し合い」を「フェア」にしよう
集団浅慮をおこさないようにするためには、どのような話し合いをすればいいのでしょいうか? 心理的公正研究が大きなヒントを与えてくれます。心理的公正研究とは「人が何をフェアと感じるのか」「フェアあるいはアンフェアを感じると人 […]
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「話し合い」は、いつも良い結果?
前回、子どもたちに集団決定をさせるとき「決め方を問い直す」必要があることをお話しました。「くじ引き」や「じゃんけん」といった決め方で、思い通りにならなかった子は「納得する」のではなく「あきらめる」のです。では誰しもが納得 […]
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みんなで決める時の「決め方」を問い直す
「自分たちで決める」ことを学ぶのは、学校教育の中でも特に重要です。ひとりひとりが納得できる集団決定に行き着く経験は、フェアな社会を構成する一員となるために不可欠だからです。係決め、班決め、学級会などの活動を通じて、できる […]
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見かけも思い込みをつくる
先の「申し送り」に関する話の中で、あらかじめ得られた情報が、その人を見るときの枠組みになるということを言いました。では初対面の人と会ったとき、あらかじめの情報がない場合はどうでしょう? 人は視覚に頼る生き物です。外界から […]
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人を思い込みでとらえること
新学期、新しい子どもたちを担任するにあたって「申し送り」を受けることがあります。 前の学年の担任などから「〇〇さんは、××な性格」「△△さんは、こういう特徴がある」などと、特によく見てあげる必要が感じられる子どもについて […]
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子どものどこを私は見ている?
ひとりひとりの子どもをしっかり見ることが担任の役目だとよくいわれます。 あなたは「子どものどこを」見ていますか? 表情、行動、服装や持ち物、いろいろな所に気を配っておられるでしょう。それは、子どもという「図」を一生懸命み […]
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みんなでやるからサボっちゃう?
集団での作業や活動のとき「全員で一生懸命、取り組みましょう」と言っても、サボり気味の子どもはどこにでもいるものです。何とか全員で目標に向かわせようとしても、一部のがんばる子に頼ってしまうのか、自分がやらなくてもお任せすれ […]
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学級がチームになるとき
集団は、単なる人の集まりを超えたものです。ひとりでは成し遂げられないことでも、みんなでやれば出来ることはたくさんあります。その時、大事なことは「みんながひとつ」になることです。 集団にはかならず「目標」があります。つまり […]
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奥村先生(現,京都大学所属)によるオランダの教育紹介
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子ども自身でトラブル解決できる力を育てる学校 ピースフルスクール
オランダのピースフルスクールプログラムとは、ニューヨークで開発されたプログラムを参考に、Eduniek社がユトレヒト大学のデ・ヴィンター(De Winter, M.)教授のもと開発したものです。週に1回ピースフルスクール […]
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子どもが自分で学べる教材が豊富な学校 モンテッソーリ
モンテッソーリ教育とは、イタリアの女医モンテッソーリが(Montessori, M.)が創始した教育です。モンテッソーリらが開発した「子どもが自分で学べる教材が豊富に整えられていること」「整えられた学習環境があること」「 […]
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子どもの自立学習を大切にする学校 ダルトンスクール
ダルトンプラン教育とは、アメリカのパーカースト(Parkhurst,H.)が創始した教育です。オランダは、その当時からダルトンプランを導入しましたが、その内実はアメリカのダルトンプランをそのまま移入したものではありません […]
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世界一子どもが幸せな国 オランダ
オランダの教育と聞いて、皆さんはどのような学校を思い浮かべるでしょうか。これを一言で言い表すのは困難です。なぜなら、オランダでは、日本と比べて多様な学校が公教育の枠組みで運営されているからです。これは、オランダの憲法で「 […]
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宮田先生の学校でちょっと役立つアンケートづくりの話
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聞きたいことをまとめる
聞きたいことを挙げて行ったら,大量の質問ができてしまうことがあります。そんなとき,どうすればよいでしょうか。 まずは質問項目をざっくりとカテゴリーに分けます。例えば,「児童生徒の日常生活アンケート」なら,学校生活に関 […]
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最後まで答えてもらうために
アンケートで困るのは,回答者が途中で回答をやめてしまうことです。回答者には途中でやめる権利がありますから,回答を強制することはできません。しかし,こちらとしては,やはり全て答えてほしいですよね。 なぜ回答を途中でやめ […]
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正直に答えてもらうために
アンケートでは,回答者の事実を知りたいわけですから,本音を語ってもらわなければ意味がありません。ところが,人の回答は意外と簡単にゆがみます。 例えば,「今日の授業はわかりやすかったですか」と聞かれて,「わからなかった […]
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アンケート作り 何から始める?
いきなりアンケートのテンプレートをネット検索してもよいのですが,色々ありすぎて決め手に欠けるかもしれません。アンケートで何を聞きたいかをできるだけ具体的に考えると,適切なアンケートの形式もおのずと見えてきますよ。 例え […]
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どんな本を選べばいいか
アンケートづくりに関する本を選ぶポイントは,アンケートをする目的です。 調査対象者の実態を知ることが目的なら,タイトルに「社会調査」というキーワードのある本をお勧めします。社会学などの学術的研究だけでなく,「~意識調 […]
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応用行動分析のススメby山本先生(現,畿央大学所属)
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これからの特別支援教育の言語指導⑤ーこれからの言語指導とは?ー
オートクリティックを発達障害児者や知的障害児者は身につける必要があるでしょうか?特別支援教育でよく議論になるのは、彼らにとってどこまで細かいことを教えるのかということです。 このトピックでこの議論に何らかの回答を出すこと […]
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これからの特別支援教育の言語指導④ーオートクリティックの役割ー
前回はオートクリティックはそれ単体では最終的に求めているポジティブな結果を得ることができない特徴があることを解説しました。それではオートクリティックは何のためにあるのでしょうか。何の意味もない言葉なのであれば我々は丁寧な […]
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これからの特別支援教育の言語指導③ーオートクリティックー
前回解説したような丁寧な言葉遣いや相手との関係性を円滑にするための言語行動は、応用行動分析学では「オートクリティック」と呼ばれています。 このオートクリティックという言語行動は他の言語行動とは少し異なる特徴を持っています […]
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これからの特別支援教育の言語指導②ー丁寧な言葉遣いの難しさー
特別支援教育の研究や実践の中で、「おもちゃ取って」と要求するための言語行動や「飛行機が飛んでいるよ」というような報告言語行動などはたくさん検討されてきましたし、今ではどのように教えれば効率的にそれらの言語行動が学習される […]
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これからの特別支援教育の言語指導①ー言語行動の概要ー
これまで多くの心理学者が「言語」についての研究を進めてきました。応用行動分析学という学問においても「言語行動」についての研究が行われてきました。応用行動分析学では、言語を用いることで個人がポジティブな結果を受け取ることが […]
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応用行動分析に基づいた問題解決⑤
勉強への取り組みについてポジティブな結果を与えることで、積極的に勉強に取り組めるようにすることは可能ですが、この場合危惧されるのは、「他者から注目・要求がなければ勉強をしない」という問題です。この問題についてはポジティブ […]
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応用行動分析に基づいた問題解決④
前回までは問題行動に対する対処方法について書きましたが、適切な行動を身につけてもらいたい場合にも行動随伴性の枠組みを使うことができます。なかなか勉強に取り組んでくれない子どもがいるとします。この子どもにとって「勉強に取り […]
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応用行動分析に基づいた問題解決③
前回のトピックから機能の特定の仕方は何となく分かったでしょうか?ここから支援に結びつけるために特定した機能を活用してみましょう。「悪口を言う」問題行動を維持している結果が「クラスメイトからの注目」であるならば、「もっと適 […]
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応用行動分析に基づいた問題解決②
何らかの問題行動が生じた時、その行動の理由を知りたいと思ったことはないでしょうか?行動には4つの機能 (理由) があります。「注目 (かまって欲しい)」「逃避 (逃げたい)」「要求  […]
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応用行動分析に基づいた問題解決①
学校教育の中では様々な生徒指導的課題が生じます。この一連のトピックエッセイでは、応用行動分析学の立場から、これらの課題に対する状況の分析と支援方法をお手伝いできる「行動随伴性」についてご紹介します。以下の図をご覧下さい。 […]
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