第2節 道徳科の目標 道徳科がめざすものは……?

道徳科が目指すものは,学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育の目標と同様によりよく生きるための基盤となる道徳性を養うことである。その中で,道徳科が学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育の要としての役割を果たすことができるよう,計画的,発展的な指導を行うことが重要である。特に,各教科,総合的な学習の時間及び特別活動における道徳教育としては取り扱う機会が十分でない道徳的価値に関わる指導を補うことや,生徒や学校の実態等を踏まえて指導をより一層深めること,相互の関連を捉え直したり発展させたりすることに留意して指導することが求められる。道徳教育の要となる道徳科の目標は,道徳性を養うために重視すべきより具体的な資質・能力とは何かを明確にし,生徒の発達の段階を踏まえて計画的な指導を充実する観点から規定されたものである。その際,道徳的価値や人間としての生き方についての自覚を深め,道徳的実践につなげていくことができるようにすることが求められる。(13頁)

文献

【特別の教科 道徳編】中学校学習指導要領(平成29年告示)解説(mext.go.jp) より〔2021.5.30最終閲覧〕