「学び」の深層⑨ー「学び」と「學び」は全く異なる!ー

「学び」と「學び」

これまで見てきたように、おなじ「まなび」でも、「教えない教育」における「學び」と「教える教育」における「学び」は、まったくもって似て非なるものであることがお分かりになるでしょう。

ところが、現代日本に住む私たちの底流で「學び」が脈々と受け継がれて来ています。

一人で行う受験勉強。誰かに「教え」てもらえないとき、参考書の記述を暗記したり、問題集の答えや解き方を暗記したりで乗り切った覚えはありませんか?

年少の子どもたちに、「自転車の乗り方を教えて!」と頼まれたとき、実際に自転車に乗って見せた後は、いきなり自転車にまたがらせて、乗り方の真似をひたすら強要したりしませんか?

「これ教えて?」と友人に頼まれたとき、なかなか「わかった!」と言ってもらえないと、ついつい「こうなるんだから丸覚えしたらいいよ。」と言ってしまったりしませんか?

自分の「学び」や他人にさせようとしている「学び」が、いつの間にか「學び」にすり替わっていないか、常に自問する必要があるでしょう。