支持的風土(道徳的雰囲気)

最後に、道徳的雰囲気は醸成されているか?である。これは話し合う以前の学級経営の問題でもあろうが、「なんでも話せる雰囲気はあるのか」「クラス成員一人一人が大切にされているのか」は多様な考えを引き出し、認め合うのに欠くべからざる条件である。

もしも、クラスの中にいじめの萌芽が見られたり、歪んだ人間関係(見えない権力構造)があったりすれば、およそ正当な価値観形成や規範の合意はなされないだろう。

つまり、道徳科(及び他教科)においては、学習以前に学級経営が大切であるということである。子どもたちにとって、より良い居場所であり、居心地の良い学級を創り上げられる教師になりたいものである。

以上、道徳科において、子ども主体の学びを展開するための、言語による交流活動を活発にするポイントについて5つ挙げさせていただいたが、もちろんこれらのさらなる質的向上を目指して、成長し続けられる教師でありたい。