たけにしあこ先生の心理学からみた学級経営のヒント集
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「決定の誤り」を回避する
高価な買い物をしたときのことを思い出してください。自分にとって大事なモノ・趣味的なモノ・ここ一番!と、気合いを入れた買い物です。そういうときは大抵、複数の候補を吟味しますよね。あれやら・これやら・うーーん、と唸って「決め […]
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「しかる」以外に行動を抑える方法
抑制したい行動を「しかる」ことで抑えても、教師の見ていないところで再発する。 以前「しかる」ことによる行動の抑制が弁別学習によって無に帰するというお話をしました。(「しかられる手がかり」=第1期参照) 「しかる」ことは、 […]
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自分でついた嘘を信じる子
みなさんは「ついた嘘を認めない子」に遭遇したことはありませんか。 もはやバレバレになっているのに、本人はあくまで「本当にそうだったのだ」と繰り返す子です。もちろん認めた後のことを考えて“自白”しない場合もあるでしょう。け […]
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認知的不協和理論
知らず知らずのうちに、まわりの見方を変えて、自分にとって心地よい認識世界をつくる。 フェスティンガーさんの認知的不協和理論は、このような認知整合の働きを明快に説明する理論として超有名です。今回は、この理論の概要をお話しし […]
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まわりの見方を心地よく整える
みなさんは「知らず知らずのうちに親しい人と同じものを好きになっている自分」に気づいたことはありませんか? 最初はどうってことなかったのに、ふと気づくと友人の推しているモノをいいなと感じていたり、共通の趣味になってしまっ […]
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学級経営を科学する
学級経営で悩んでいる。学級経営を上手にしたい、上手になりたい。 そういうとき、あなたはどうしますか? こっそり隣の学級を観察しますか? 上手な先輩にアドバイスをもらいますか? 学校現場での学級経営は、経験や直感が幅をきか […]
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覆面をつけた攻撃者たち
古い映画ですが、A.パーカー監督の「ミシシッピー・バーニング」(1988)を観て、「ほぇー。実験とそっくり同じだ」と思いました。実験というのは、社会心理学者P.ジンバルドーさんが行った「匿名性と攻撃」の実験です。 映 […]
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教室と「割れ窓」
幼少時の社会的学習は「その人」を作り上げていく過程で大きな影響をもたらします。前回まで、攻撃という反社会的な側面の話題が多くなってしまいましたが、当然、良い方向の社会的学習もたくさんあります。というか、幼少時に「向社会 […]
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人は社会的環境によって作られる
攻撃性が高く、他人に対処するすべとして攻撃を多用する子どもは、そういう性質をもって生まれてきたわけではありません。社会的学習の結果によるものです。社会的学習とは、社会的環境からの影響で成立する学習全般のことです。観察学 […]
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子どもの攻撃性を高める映像
「攻撃性」は、「攻撃行動」と異なります。攻撃行動は、誰かを傷つけようとする意図でなされる行動そのものです。一方、攻撃性は、攻撃行動を引き起こす心の中の状態です。「攻撃性が高い」とは、手段を選ばず、人を傷つける行動に出や […]
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暴力を見て学ぶ
こどもは真似をするのが大好きです。お母さんごっこやヒーローごっこ、先生のちょっとした口まねや、家族の何気ない立ち居振る舞い、こんなことまで見ているのかと驚くほど、まわりの人をいろいろ真似ます。 「真似る」というのは、大 […]
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「環境のコントロール感」が大事
セリグマンさんの実験の続きをお話ししましょう。 行動をやめたまま電流を受け続けたイヌを実験ケージから出して、もといた犬用ケージに戻します。実験前、イヌは広いケージの中を駆け回ったり、外の様子を興味深げに窺ったりして活発で […]
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「やってもダメだ」を学習する
中学生になると、試験や成績ががぜん気になり出します。これは本人も親御さんも先生もです。小学生時代とは違って、自分の位置が相対化され、先には受験もちらちらします。早い時点で苦手科目を克服したいと関係者全員が思うのですが、な […]
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おまじないも時に必要
このエッセイを書いている2021年7月、2020東京オリンピックが開催されています(文にするとちょっと奇妙ですけど)。晴舞台に立つアスリートさんたちを見るにつけ、わたしには想像もつかない研鑽を積んできたかっこよさに、思わ […]
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しかられる手がかり
子どもの行動を抑制する必要がある場合「しかる」ことは有効です。しかし、罰によって子どもの行動を変えようとするとき、しばしば困った事態が生じます。見かけ上は行動が変わって見えても、その実、変わっていない。つまり、先生の見て […]
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「むりやり」では何も変わらない
みなさんは水族館でショーを見たことがありますか? わたしはショータイムのアナウンスが聞こえるとプール目指して駆け出すタイプです。イルカさんやアシカさんの可愛い姿、びっくりする芸。活き活きと動き回って、彼ら自身も楽しそうで […]
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「続ける」はよろしくない
とある教師が学級経営に関して「子どもをいっぱいほめてあげたい」「ほめて子どもを育てたい」と、わたしに言いました。とても素敵な先生だと思います。教師と子どもの関係は、相互影響的です。ほめられた子どもが嬉しそうな顔を返すと、 […]
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「ほめる・しかる」のメカニズム
上手にほめる、上手にしかる。教師として身につけるべきスキルとして、よく言われる言葉です。ほめることで良い面を伸ばし、しかることで悪い点をなくすことができる。このことを経験値として持っている教師は多いのですが、なぜ、ほめる […]
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「話し合い」を「フェア」にしよう
集団浅慮をおこさないようにするためには、どのような話し合いをすればいいのでしょいうか? 心理的公正研究が大きなヒントを与えてくれます。心理的公正研究とは「人が何をフェアと感じるのか」「フェアあるいはアンフェアを感じると人 […]
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「話し合い」は、いつも良い結果?
前回、子どもたちに集団決定をさせるとき「決め方を問い直す」必要があることをお話しました。「くじ引き」や「じゃんけん」といった決め方で、思い通りにならなかった子は「納得する」のではなく「あきらめる」のです。では誰しもが納得 […]
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みんなで決める時の「決め方」を問い直す
「自分たちで決める」ことを学ぶのは、学校教育の中でも特に重要です。ひとりひとりが納得できる集団決定に行き着く経験は、フェアな社会を構成する一員となるために不可欠だからです。係決め、班決め、学級会などの活動を通じて、できる […]
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見かけも思い込みをつくる
先の「申し送り」に関する話の中で、あらかじめ得られた情報が、その人を見るときの枠組みになるということを言いました。では初対面の人と会ったとき、あらかじめの情報がない場合はどうでしょう? 人は視覚に頼る生き物です。外界から […]
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人を思い込みでとらえること
新学期、新しい子どもたちを担任するにあたって「申し送り」を受けることがあります。 前の学年の担任などから「〇〇さんは、××な性格」「△△さんは、こういう特徴がある」などと、特によく見てあげる必要が感じられる子どもについて […]
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子どものどこを私は見ている?
ひとりひとりの子どもをしっかり見ることが担任の役目だとよくいわれます。 あなたは「子どものどこを」見ていますか? 表情、行動、服装や持ち物、いろいろな所に気を配っておられるでしょう。それは、子どもという「図」を一生懸命み […]
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みんなでやるからサボっちゃう?
集団での作業や活動のとき「全員で一生懸命、取り組みましょう」と言っても、サボり気味の子どもはどこにでもいるものです。何とか全員で目標に向かわせようとしても、一部のがんばる子に頼ってしまうのか、自分がやらなくてもお任せすれ […]
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学級がチームになるとき
集団は、単なる人の集まりを超えたものです。ひとりでは成し遂げられないことでも、みんなでやれば出来ることはたくさんあります。その時、大事なことは「みんながひとつ」になることです。 集団にはかならず「目標」があります。つまり […]
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