Q5. 個々の子供の個人情報にどこまで配慮すればいいですか?

Question 5

「指導の個別化」において、子供一人一人の特性や学習進度、学習到達度等に応じて、指導方法・教材や学習時間等の柔軟な提供・設定を行うことが求められていますが、それは「学習塾」などでの指導のイメージを持てばよいのでしょうか。その場合、個々の子供の個人情報にどこまで配慮すればよいのでしょうか。

Answer 5

「子供一人一人の特性や学習進度、学習到達度等に応じて」となると、たしかに子どもの個人情報をどこまで配慮すればよいか、と思ってしまいますね。個人情報といっても、あくまで学習に関連し、教師が対応できるものの範囲内でよいのではないかと考えます。

 例えば、家庭に難しい問題を抱える子どもは、授業中も集中できなくなるなど、学業にも少なからず影響があります。教師は、その子が少しの間でも授業に集中できるようにサポートすることはできますが、その子の抱える問題を根本的に解決するには、家庭の問題の解決が必要です。しかし、家庭の問題にはさすがに教師は踏み込めません。そう考えると、いくら学習に関わる特性や条件であっても、実際には、教師がなんとかできるものの範囲内でしか、責任をもって対応できないといえます。まずは、子どもの特性で自分がなんとか対応できそうなものはなにかと考え、その範囲内で「指導の個別化」を考えてはいかがでしょうか。

(宮田佳緒里)