学習指導と授業デザイン

コースの専門科目である,「学習指導と授業デザイン」の紹介です。

この授業は,本コースの教育方法分野の専門科目の一つです。カリキュラムの中では,単元開発や授業づくりといった,ミクロ設計レベルでのPDCAサイクルを回す科目の1つ目,という位置づけになっています。主に1年次の前期に履修します。

この授業では,「協働的に授業づくりのPDCAサイクルを回すことで,よりよい学習指導ができるようになること」が目指されています。

15回主な活動は,模擬授業の共同立案と,模擬授業とその検討会です。

共同立案では,学部を卒業して進学してきた学部卒の院生さんと,現職の院生さんが同じグループになって,一緒に単元開発や指導案づくり,教材開発などを行います。グループで一つ単元を決め,その中の2回分の模擬授業を行います。単元開発から本時の授業づくり,模擬授業,事後研,その結果をもとに指導案を改訂して,また模擬授業をして・・・という活動を繰り返しながら,授業づくりのPDCAサイクルを何度も回していきます。

模擬授業後の事後研の方法にも特徴があります。よくある研究授業の事後研では,授業者が一方的に助言を受けたり,批判を受けるだけになってしまうことがあります。それに対して,対話型の検討会では,授業者役と学習者役が模擬授業中に考えたことや感じたことを,オンライン上のホワイトボードに書き出していきます。そして,授業者と学習者の考え方や感じ方のズレを出発点として,対話をしながら,ズレの背後にある問題を一緒に考えていきます。このようにICTを活用しながら,授業の省察を深めていく中で,授業にとって重要なポイントは何かを全員で考え,学ぶ構成になっています。

この科目は,毎年,コースの学生さんのほとんどが履修し,満足度も高いものとなっています。授業づくりに興味のある方,授業づくりについてじっくり考えてみたい方は,教職大学院で私たちと一緒に学びませんか。