学校における道徳教育の実践研究

 

 学校教育における道徳教育の実践研究」の説明をさせていただきます。この授業は共通基礎科目の一つとして開講されていますので、いろいろなコースの先生方が受講されています。そして、これは選択ですので必修ではありません。興味関心のある方が受講していただくものです。担当の教員は、主担当は谷田、加えて私淀澤と森本の3人で行います。授業のテーマは、道徳教育あるいは道徳授業に関してその改善・充実に取り組んでいく方途を探ることになります。授業の到達目標は、そこに書いてありますように「学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育やその要としての道徳科における諸課題を適切に理解し、問題解決に向けた具体的な実践のための知識と力量を獲得すること」であります。

 さて、授業の内容と計画は次のようになっております。授業は8回行います。1単位ですから15回ではなく8回で習得していっていただくわけですけれども、この中で私が担当させていただくのは、始めの1回目から3回目までであります。そこで道徳教育・道徳授業に関して講義させていただいたりケーススタディの形でみなさまと議論させていただいたりしますし、その後また3回は、谷田の方が学習指導要領を中心として道徳教育について語りたいと思っています。その後2回は、特別活動の視点からの道徳教育について森本の方から講義・ケーススタディがございます。

 私の方はと言いますとこんな感じになっております。一回目は「子ども達の道徳性の育成にかかる現状や課題」なんですけれども、今最も気になる話題は道徳の教科化であります。この教科化で①なぜ②何が、どのように変わったのかについてご説明させていただきます。そして、そこでの新たな課題は何かについてもお話しさせていただきます。例えば、このような一コマを出させていただいたわけですけれども、道徳科の特徴や道徳教育との違い等をわかりやすく説明させていただきます。2回目は「道徳科における指導のあり方について」でありますが、ユニバーサルデザインの観点からお話しさせていただきます。ユニバーサルデザインの観点からと申しましても、人的環境・教室環境・授業環境と3つの観点があるわけですけど、これら一つ一つについて道徳教育の視点からご説明させていただいたり、みなさまと議論させていただいたりしたいと考えております。3回目は「小学校における道徳教育の事例研究」について具体的にお話しさせていただこうと考えておりますが、そこでは「主体的・対話的で深い学び」がキーワードになってくると思います。これらについても、①主体的とは?②対話的とは?③深い学びとは?について授業の実際であるとか板書計画を示しながらご説明いたします。また、この中でも多面的・多角的な思考を促す言語活動というものがあるわけですけれども、このような「言語活動において、子どもの主体的な学びを展開するための交流活動」のポイントを5つ示させていただいて、それぞれ詳しくご説明いたします。  

 こうした学びを経てこれからの道徳教育や道徳授業のあり方についてみなさまと考えていきたいと考えております。そして、最終的には「より良い先生、より良い学級、より良い授業」をめざして、共に頑張っていきたいと考えております。