5.好きな人だけやればいいんじゃないの?

とはいえ,コンピュータは,確かに社会を便利で快適なものにしてくれている一方で,新たな問題も生み出している部分が悩ましいところです。
また,すごい技術者が便利なものを発明して我々はそれを使っているだけであり,社会の流れを自分たちではコントロールできないとどこか他人事に感じている部分もあるのではないでしょうか。

「コンピュータで社会や人生を良くしたい」がピンとこない人にお伝えしたいことは,コンピュータの専門家(技術者)ではない我々でもコンピュータで社会や人生を良くすることはできるということです。
技術は,技術を生み出す技術者と技術を利用するユーザーとの相互作用によって発展していくものであり,優れた技術者を育てるのと同様に良いユーザーを育てることは,技術による社会の発展につながると考えられます。だから,一部の特別な人だけにプログラミング教育を実施するのではなく,すべての人に必要なものではないかと個人的には考えています。
プログラミング教育は,コンピュータをはじめとした情報技術を適切に評価したり運用したりするための良きユーザーの素地を養うことにこそ存在意義があると考えていただければ,プログラミング教育に対するイメージも変わってくるのではないしょうか。