研究による学習への取り組み

大学での「研究による学習」の講義の板書
一番上に「Was ist FL(=Forschendes Lernen)?=研究による学習とは何か?」と書かれている(筆者撮影2025年12月3日)
「実践セメスター」は単に、実践経験を得ることを目的にはしていません。むしろ重要なのは、「研究による学習(Forschendes Lernen)」に取り組むことです。学生は、実践センターの間に、自らの研究課題を持ち、それに即した研究活動に取り組むことで、教育実践を批判的に捉えたり、自らの教育実践と内省的に向き合います。実践セメスターの期間中、実践的な指導は、教育委員会の下にいる「教科指導員」が担います。それに対して、大学は研究による学習を実施するための研究指導を担います。ドイツでは、実践経験を核としながらも、その中で「研究」に取り組むための方法を習得したり、 「研究」に取り組むという経験を積むことで、「研究者としての教師」を育てようとしているのです。
